よくある質問 Q&A

オーストラリア特許出願に関するよくある質問

  • 2020年11月22日
シェア

オーストラリア特許出願に関するよくある質問

出願時に必要な書類は何ですか。

  • 特許協⼒条約 (PCT) に基づく国際出願のオーストラリア国内移⾏ (優先⽇から31カ⽉以内)
    • PCT国際出願番号 (それ以外の情報はWIPOから⼊⼿可能)
    • PCT国際出願番号 (それ以外の情報はWIPOから⼊⼿可能)
  • パリ条約に基づく優先権の主張を伴う出願
    • 出願⼈の⽒名および住所発明者の⽒名
    • 英⽂明細書
    • 基礎出願 (複数ある場合はすべて) の出願番号・出願⽇・出願国

出願後、必要になる書類はありますか。

オーストラリアでは、審査請求の際、「Statement of Entitlement」(出願⼈が発明者から特許を受ける権利の譲渡を受けた事実関係を説明する書類)を提出する必要がありますが、2013年4⽉の特許法改正で、当事務所で証明できる汎⽤⽂書で提出可能となり、正式に査定される前に提出する必要があった「Notice of Entitlement」は不必要となりました。

2013年の特許法改正前に審査請求した特許案件に関しては、特許査定を受けるための審査報告書への応答の際、この書類の提出が必要となることもあります。

優先⽇が問題となる場合、審査または異議申⽴⼿続きの期間中に審査官から優先権証明書とその英訳⽂が求められる場合があります。出願⼈にはこれらの書類を提出するための妥当な期限が設定されます。

グレース・ピリオドはありますか。

あります。発明者や出願⼈⾃⾝によって (または発明者や出願⼈の同意を得て) 公然の実施や⽂献の公開が⾏われた場合、⼀定の条件のもとで、12カ⽉のグレース・ピリオドが適⽤され、⾃⼰の発明が新規性を失う理由にはなりません。つまり、パリ条約ルートのオーストラリア出願やオーストラリア移⾏予定のPCT国際出願は、最初の公然実施の開始から12カ⽉以内に出願する必要があります。なお、グレース・ピリオドの利⽤は緊急事態に限ることをお薦めします。また、オーストラリアには出願⼈に有利な規定があり、出願⼈や弁理⼠による誤記や⽋落がある場合、修正を⾏うために必要な期間の延⻑が認められます。万が⼀、重要な期限を逃してしまったときも同様です。

オーストラリアにおける新規性はどのようなものですか。

2002年4⽉1⽇以降のオーストラリア特許出願には、絶対的新規性 (absolute novelty) が求められます。上のグレース・ピリオドにより除外される⾃⼰の公開を除いては、出願⽇より前に国内外において⽂献または実施によって公衆に利⽤可能となった発明には特許付与されません。

また、優先⽇より前に出願され、かかる優先⽇より後に公開されたオーストラリア出願もしくは移⾏予定のPCT国際出願に関する場合は、進歩性ではなく、新規性による拒絶になります (whole of contents による新規性拒絶)。

さらに、オーストラリアで複数の引⽤⽂献を組み合わせて新規性違反として拒絶するためには、各⽂献の間に明⽩な相互参照(cross-reference) 、もしくはその組み合わせについての⽰唆や動機の存在が必要です。

特許発明の対象にはどんなものがありますか。

オーストラリアは保護対象が広く、以下の対象も含まれます。

治療⽅法

スイス式クレーム

ソフトウエアおよびビジネス⼿法

プロダクト・バイ・プロセス・クレーム(product-by-process claim)

※ 新たな⽅法で製造された既知の化合物に対する物クレーム

なお、⼈間およびその⽣成に関する⽣物学的⽅法は保護対象からは除外されており、DNAそのものは特許の対象外となっています。

主な期限にはどのようなものがありますか。

まず、出願⼈は出願⽇から5年以内に審査請求をする必要があります。ただ、IP オーストラリア (特許庁) は出願⼈に対し審査請求を促す指令を出すことができ、実際の業務では、出願から1〜2年以内に指令が発⾏されます。その場合、出願⼈は指令⽇から6カ⽉以内に審査請求をしなければなりません。

審査報告書の発⾏後、12カ⽉の期限が設けられ、その間に審査官から出された拒絶理由を覆して解消する必要があります。この期間には、審査官が応答を検討し必要とあらばさらなる審査報告書を発⾏、また、それに対して出願⼈からさらなる応答をする時間も含まれます。

もし、この12ヶ⽉の間に特許査定されない場合、分割出願をして係属の状態を維持することができます。

審査請求指令が発⾏される前に審査を請求することはできますか。

はい、審査請求指令が発⾏される前に任意で審査請求を⾏うことが可能です。また、早期審査を要請することもできます。

修正審査 (Modified Examination)について。

修正審査とは、オーストラリア出願の対応外国出願が、⽶国、欧州特許条約締約国、カナダ、またはニュージーランドにおいて、英語にて出願され、特許査定されている場合に限り、その特許の内容と同⼀になるように補正して審査するもので、この場合、ほとんど⾃動的に特許査定が受けられたのですが、これはもはやできなくなりました。修正審査にかわるものとしてGPPHがあります。この制度のご説明は下の最終項をご覧ください。

情報開⽰義務はありますか。

ありません。情報開⽰義務は2007年10⽉に撤廃されました。ただし、外国特許庁による調査結果や引例⽂献を開⽰する必要はありませんが、クレームが無効であることを認識していながら適切な期間内に補正しなかった場合、訴訟段階で特許を有効にするために補正しようとしても、それができない可能性があります。

できるだけ早く権利化する必要がある場合、どのような⽅法がありますか。

早期権利化を望む場合、出願後すぐに審査請求を⾏い、それと同時に早期審査の請求を⾏うことをお勧めします。その時点で対応外国出願が英語にて出願され、特許査定されている場合は、その写しも提出します。査定された内容にあわせてクレームの補正をするか、もし別のクレームが適切である場合にはその理由を説明します。

オーストラリアもGPPH  (グローバル特許審査ハイウェイ)の参加国ですので、⽇本ですでに特許査定されている特許出願、あるいは、すくなくとも⼀つのクレームがISRまたはIPRPの調査報告で特許性ありとされているPCT出願であれば、オーストラリアでの対応出願は早期に特許権の設定登録をすることが可能です。GPPHでの審査請求は、最初の審査報告書が出される前にする必要があり、GPPHでは⾃動的に優先され早期審査されます。